名称
vgcreate ― LVM ボリュームグループの作成
構文
/usr/sbin/vgcreate [-f]
[-A autobackup] [-x extensibility] [-e max_pe] [-l max_lv] [-p max_pv]
[-s pe_size] [-g pvg_name] vg_name pv_path ...
説明
vgcreate コマンドは、新しいボリュームグループを作成します。vg_name は、ボリュームグループの文字による名称であり、このボリュームグループを参照
する場合には必ず使用する必要があります。vg_name は、group という名称のキャラクタ型スペシャルファイルが格納されている /dev の下のディレクトリエントリーへのパスです。ディレクトリ vg_name には、group エントリー以外に何も入っていてはいけません。vg_name ディレクトリおよび group ファイルは、ユーザーが作成しなければなりません lvm(7) を参照)。
vgcreate は、ボリュームグループをアクティブ状態にして終了します。
物理ボリュームをボリュームグループに割り当てる前に pvcreate コマンドを使用して、物理ボリュームを作成する必要があります pvcreate(1M) を参照)。
vgcreate が、最初に指定した物理ボリュームをボリュームグループにインストールでき
ない場合、そのボリュームグループは作成されません。指定した物理ボリュームのう
ちの未処理のものの 1 つがボリュームグループにインストールできない場合は、どの
ような理由であっても、エラーメッセージが表示されます。ただし、インストール は物理ボリュームのリストの最後まで続行します。
オプションと引き数
vgcreate は、次のオプションと引き数を認識します。
| pv_path | | 新しいボリュームグループに割り当てられる物理ボリュームのブロックデバイス
パス名。 PA-RISC システムでは pv_path に全体ディスクレイアウトのパス名を、Itanium(R) ベース
システムでは pv_path に HP-UX パーティションを持つディスクセクションのパス名を指定します
(model(1) と getconf(1) を参照)。Itanium ベース
システムのブート可能でない物理ボリュームの場合は pv_path に全体ディスクレイアウトのパス名、または HP-UX パーティションを持つ
ディスクセクションのパス名を指定できます。 物理ボリュームに対して物理ボリュームリンク pv-links を指定すると、pv_path リストで同じ物理ボリュームを参照する異なるパスが示されます。
この場合、パスのリスト順序が重要です。最初のパスは、物理ボリュームへのプライマリリンク、2 番目のパスは物理ボリュームへの代替リンク になります。プライマリリンク は、物理ボリュームへのアクセスに使用するデフォルトのパスです
(『警告』 セクションを参照)。プライマリリンク が使用できない場合、LVM
は自動的に代替リンク に切り替えて、物理ボリュームにアクセスします。
現在、LVM は物理ボリュームへのパスを最大で 8 本までサポートしています
(代替が 7 本、プライマリが 1 本)。 |
| vg_name | | /dev ディレクトリのサブディレクトリのパス名。vg_name には、キャラクタ スペシャルファイル group の他には何も入っていてはいけません。通常このディレクトリ名は /dev/vgNN の形式です。NN は 00 から始まる順序数です。 |
| -A autobackup | | このコマンドの起動に対して自動バックアップを設定します。autobackup の値は、次のいずれかです。 | y | | 論理ボリュームに加えた構成の変更を自動的にバックアップします。これはデフォルトです。 このコマンドが実行された後で、論理ボリュームの属するボリュームグループに対して vgcfgbackup コマンド vgcfgbackup(1M) を参照) が実行されます。 | | n | | ここでは、構成の変更をバックアップしません。 |
|
| -e max_pe | | ボリュームグループ内のどの物理ボリュームからも割り当てることのできる物理範囲の数の最大値を設定します。max_pe のデフォルト値は 1016 です。ただし、物理ボリュームのサイズが pe_size の 1016 倍を超えた場合、max_pe のデフォルト値は物理ボリュームのサイズに合うように調整されます。物理範囲数の
最大値には、1 〜 65535 の範囲の数を設定してください。 |
| -f | | 代替ブロックがすでに割り当てられている物理ボリューム
(すなわち、この物理ボリュームは pvcreate -f で初期化されていない)
のボリュームグループを強制的に拡張します。 使用時には細心の注意を払って下さい。
もし異なる物理エクステントのボリュームグループに拡張されると、 代替ブロックがユーザーデータ
エリア内に存在し、 データが破壊される恐れがあります。 |
| -g pvg_name | | pvg_name に指定した名称で新しい物理ボリュームグループを作成します。pv_path パラメータに指定した物理ボリュームのすべてが、新しく作成される物理ボリュームグループのメンバーになります。 物理ボリュームグループ情報は、/etc/lvmpvg という
ASCII ファイルに保存します。vgcreate コマンドを使用する代わりに、このファイルを編集して物理ボリュームグループを作
成することができます。ただし、物理ボリュームグループを作成する前に、使用する
物理ボリュームがすでにボリュームグループにインストールされていることを確認し
てください。 物理ボリュームグループ名は、ボリュームグループ内で固有でなければなりま
せん。ただし、別のボリュームグループで同じ物理ボリュームグループ名を使用す
ることはできます (フォーマットについての詳細は lvmpvg(4) を参照)。 |
| -l max_lv | | ボリュームグループに入れられる論理ボリュームの数の最大値を設定します。max_lv のデフォルト値は 255 です。論理ボリュームの最大数は、1
から 255 までの値を取ることができます。 |
| -p max_pv | | ボリュームグループに入れられる物理ボリュームの数の最大値を設定します。max_pv のデフォルト値は 16 です。物理ボリュームの最大数は、1
から 255 までの値を取ることができます。 |
| -s pe_size | | 各物理範囲ないのメガバイト数を設定します。pe_size はメガバイト (MB) 単位で表わされ、範囲は 1 から 256
です。pe_size は 2 のべき乗 (1、2、4、8 等) でなければなりません。pe_size のデフォルト値は 4 (4 メガバイト)
です。 |
| -x extensibility | | pv_path で指定した物理ボリューム上に物理範囲を追加するための割り当て許可を設定します。extensibility の値は、次のいずれかです。 | y | | 物理ボリューム上への追加物理範囲の割り当てを許可します。これはデフォルトです。 | | n | | 物理ボリューム上への追加物理範囲の割り当てを禁止します。
物理ボリューム上にある論理ボリュームは、ボリュームグループが vgchange
-a y コマンドでアクティブ化された後でもアクセスすることができます。 |
|
代替リンク
(PVLinks)
HP-UX の本リリースでは、LVM はデバイスへの代替リンクを引き続きサポートしているので、
プライマリリンクに障害が発生した場合でも途切れることなくデバイスにアクセスすることができます。
この複数のリンクやマルチパスによってデータの可用性は高まりますが、依然として、複数のパスを同時に使用することはできません。
このバージョンの HP-UX のマスストレージサブシステムでは、デバイスへのマルチパスをサポートする新しい機能が導入され、
これらのパスへ同時にアクセスできるようになりました。マスストレージサブシステムは、I/O
の負荷を、有効なパス間で平衡に保ちます。scsimgr コマンドを使って、この新しいマルチパス動作を有効、無効にします。詳細は scsimgr(1M) を参照してください。
代替リンクを使って LVM を構成することは必須条件でも推奨事項でもありません。
しかし、これまでの LVM の動作を維持することができます。 そのためには、以下の基準をいずれも満たす必要があります。
従来のデバイス特殊ファイルの命名規則のみがボリュームグループの構成で使用されている。
scsimgr コマンドで、マスストレージサブシステムのマルチパス動作が無効化されている。
多言語化対応
環境変数
LANG は、どの言語によるメッセージを表示するかを指定します。
LANG を指定しない場合、またはヌルの場合は、デフォルトで
"C" となります lang(5) を参照)。
多言語対応変数に誤った設定が含まれていると、すべての多言語対応変数は、デフォルトの
"C" となります environ(5) を参照)。
例
範囲の大きさが 2MB に設定された 2 つの物理ボリュームが入った /dev/vg00 という名称のボリュームグループを、最初から作成します。
まず、group というキャラクタスペシャル
ファイルを持ったディレクトリ /dev/vg00 を作成します。
mkdir /dev/vg00
mknod /dev/vg00/group c 64 0x030000
group ファイルに対するマイナー番号は、システム上の全ボリュームグループ中で固有でなければなりません。
そのフォーマットは 0xNN0000 の形式で、NN の範囲は 00 から ff までです。
pvcreate を使ってディスクを初期化します。
pvcreate /dev/rdsk/c1t0d0
pvcreate /dev/rdsk/c1t2d0
ボリュームグループを作成します。
vgcreate -s 2 /dev/vg00 /dev/dsk/c1t0d0 /dev/dsk/c1t2d0
範囲の大きさが 8MB に設定されており、3 つまでの論理ボリュームを含むことができる /dev/vg01 という名称のボリュームグループを作成します。
vgcreate -l 3 -s 8 /dev/vg01 /dev/dsk/c3t4d0
/dev/vg00 という名称のボリュームグループ、および 2 つの物理ボリュームが入っている PVG0 という名称の物理ボリュームグループを作成します。
vgcreate -g PVG0 /dev/vg00 /dev/dsk/c1t0d0 /dev/dsk/c2t0d0
PV リンク 機能を使用して、/dev/vg00 という名称の、2 種類のパスによって参照される物理ボリュームが入っているボリュームグループを作成します。/dev/dsk/c3t0d0 と /dev/dsk/c4t0d0 は同じ物理ボリュームを参照しますが、異なるコントローラのハードウェアパスを介してアクセスします。この例では、/dev/dsk/c3t0d0 が物理ボリュームへのプライマリリンク になります。/dev/dsk/c4t0d0 は物理ボリュームへの代替リンク になります。
vgcreate /dev/vg00 /dev/dsk/c3t0d0 /dev/dsk/c4t0d0
参照
getconf(1), model(1), idisk(1M), pvcreate(1M), scsimgr(1M),
vgchange(1M), vgdisplay(1M), vgextend(1M), vgreduce(1M), environ(5),
lang(5), intro(7), lvm(7)