名称
ipcs ― プロセス間通信機能のステータスの報告
構文
ipcs [-mqs] [-abcopt]
[-C core] [-N namelist]
説明
ipcs は、プロセス間通信のアクティブな機能に関する情報を表示します。
オプションが指定されない場合、 ipcs はシステム内で現在アクティブなメッセージ待ち行列、
共有メモリセグメント、およびセマフォに関する情報を 短縮形式で表示します。
オプション
以下のオプションは、表示される情報を限定します。
| (なし) | | -mqs と同じです。 |
| -m | | アクティブな共有メモリセグメントに関する情報を表示します。 |
| -q | | アクティブなメッセージ待ち行列に関する情報を表示します。 |
| -s | | アクティブなセマフォに関する情報を表示します。 |
以下のオプションは、表示されるデータカラムを指定します。 後述の「カラムの説明」の項を参照してください。
| (なし) | | デフォルトカラムを表示します。 すべての機能に対し、以下のカラムを表示します。 T, ID, KEY, MODE, OWNER, GROUP |
| -a | | 適切な全カラムを表示します。 これは -bcopt と同じです。 |
| -b | | 最大可能サイズに関する情報を表示します。 メッセージ待ち行列に対して QBYTES、
共有メモリセグメントに対して SEGSZ、 セマフォに対して NSEMS を表示します。 |
| -c | | すべての機能に対し、作成者のログイン名とグループ名、
すなわち CREATOR と CGROUP を表示します。 |
| -o | | 未処理の使用状況に関する情報を表示します。 メッセージ待ち行列に対して CBYTES、 QNUM、
共有メモリセグメントに対して NATTCH を表示します。 |
| -p | | プロセス番号情報を表示します。 メッセージ待ち行列に対して LSPID、 LRPID、
共有メモリセグメントに対して CPID、 LPID を表示します。 |
| -t | | 時間情報を表示します。 すべての機能に対して CTIME、
メッセージ待ち行列に対して STIME、 RTIME、
共有メモリセグメントに対して ATIME、 DTIME、
セマフォに対して OTIME を表示します。 |
以下のオプションは、情報のソースを再定義します。
| -C core | | core を /dev/kmem の代りに使用します。 core は、 savecrash または savecore によって作成されたディレクトリまたはコアファイルです。 |
| -N namelist | | ファイル namelist または core 内の namelist を /stand/vmunix の代りに使用します。
これはクラッシュダンプを読み取り用にオープンします。 詳細は cr_open(3) を参照してください。 |
カラムの説明
以下に、 ipcs が表示するカラムの見出しと各カラムの意味をあげます。
各カラムは以下の順番に従って左から右へプリントされます。
| T | | 機能種別 | m | | 共有メモリセグメント | | q | | メッセージ待ち行列 | | s | | セマフォ |
|
| ID | | 機能項目の識別子 |
| KEY | | 機能項目を作成するため、 msgget()、 semget()、
または shmget() への引き数として使用されるキー
(注記: 共有メモリセグメントのキーは、セグメントが削除されたとき、
それに結び付けられている全プロセスが切り離されるまで、 IPC_PRIVATE に変更されます)。 |
| MODE | | 機能アクセスモードおよびフラグ。モードは、 以下のように解釈される 11 個の文字から構成されます。 次に、最初の 2 文字をあげます。 | R | | プロセスは msgrcv() の処理を待機中です。 | | S | | プロセスは msgsnd() の処理を待機中です。 | | D | | 関連する共有メモリセグメントは削除されました。 このセグメントに結合していた最後のプロセスが切り離されたとき、
このセグメントは消滅します。 | | C | | 関連する共有メモリセグメントは、最初の 結合 (アタッチ) が実行されたときに、クリアされます。 | | - | | 対応する特殊フラグが設定されていません。 |
次の 9 文字は、それぞれ 3 文字から成る 3 組のフラグとして解釈されます。
最初の 1 組は所有者のパーミッションを示し、 次の 1 組はその機能項目のグループ内の他のユーザーのパーミッションを示し、
最後の 1 組はその他のパーミッションを示します。 各組の中で、最初の文字は読み取りパーミッションを示し、 第 2 の文字は書き込みパーミッションまたは機能項目の
変更パーミッションを示しますが、 最後の文字は現在のところ未使用です。 | r | | 読み取りパーミッションが付与されています。 | | w | | 書き込みパーミッションが付与されています。 | | a | | 変更パーミッションが付与されています。 | | - | | パーミッションが付与されていません。 |
|
| OWNER | | 機能項目の所有者のログイン名。 |
| GROUP | | 機能項目の所有者のグループのグループ名。 |
| CREATOR | | 機能項目の作成者のログイン名。 |
| CGROUP | | 機能項目の作成者のグループのグループ名。 |
| CBYTES | | 関連するメッセージ待ち行列中で、 現在未処理のメッセージのバイト数。 |
| QNUM | | 関連するメッセージ待ち行列中で、 現在未処理のメッセージの数。 |
| QBYTES | | 関連するメッセージ待ち行列中で、 未処理のメッセージに許される最大バイト数。 |
| LSPID | | 関連するメッセージ待ち行列にメッセージを送信した
最後のプロセスのプロセス ID。 |
| LRPID | | 関連するメッセージ待ち行列からメッセージを受信した
最後のプロセスのプロセス ID。 |
| STIME | | 関連するメッセージ待ち行列に msgsnd() がメッセージを最後に送信した時刻。 |
| RTIME | | 関連するメッセージ待ち行列から msgrcv() がメッセージを最後に受信した時刻。 |
| CTIME | | 関連する機能項目が作成または変更された時刻。 |
| NATTCH | | 関連する共有メモリセグメントに結び付けられたプロセスの数。 |
| SEGSZ | | 関連する共有メモリセグメントのサイズ。 |
| CPID | | 共有メモリセグメントを作成したプロセスのプロセス ID。 |
| LPID | | 共有メモリセグメントに最後に結合または切り離しを行った
プロセスのプロセス ID。 |
| ATIME | | 関連する共有メモリセグメントに対し、 shmat() による結合が最後に完了した時刻。 |
| DTIME | | 関連する共有メモリセグメントに対し、 shmdt() による切り離しが最後に完了した時刻。 |
| NSEMS | | セマフォエントリーと関連するセット中のセマフォの数。 |
| OTIME | | セマフォエントリーと関連するセットに対し、 semop() によるセマフォオペレーションが最後に完了した時刻。 |
警告
ipcs は、実際のシステムステータスの近似値を示すにすぎません。
その理由は、 ipcs が要求された情報を収集している間も、
システムプロセスは絶えず変化しているからです。
出力のフィールド幅とスペースは、使用中のシステム、HP-UX のリリース、
および表示されるデータによって異なるので、 これらに基づいた処理をしてはいけません。
ファイル
| /dev/kmem | | カーネル仮想メモリ |
| /etc/group | | グループ名 |
| /etc/passwd | | ユーザー名 |
| /stand/vmunix | | システム ネームリスト |
参照
msgop(2), semop(2), shmop(2)