名称
dbc_max_pct ― ファイル I/O データやメタデータのキャッシングに使用されるメモリーの最大パーセンテージ
値
設定可能な値
最小値は 1 (物理メモリーの 1%) 、最大値は 90 (物理メモリーの
90%) 。 この値は dbc_min_pct の値より小さくならないように指定します。
正の整数値を指定します。
説明
ファイルシステム I/O 動作中はデータがバッファーキャッシュに保存されますが、バッファーキャッシュのサイズは、
固定にすることも、動的に割り当てることも出来ます。 dbc_min_pct と dbc_max_pct の値が異なると、システムメモリーに対する要求の競合の度合いに応じて、
バッファーキャッシュのサイズが動的に拡大/縮小します。
dbc_max_pct の値は、動的バッファーキャッシュに使用される物理メモリーの最大パーセンテージを設定します。
関連する調整パラメータ dbc_min_pct の値は、動的バッファーキャッシュに使用される物理メモリーの最小パーセンテージを設定します。 十分な物理メモリーが確保されている場合、動的バッファーキャッシュは必要に応じて、 dbc_max_pct で表される最大値までメモリー使用量を増やすことができます。ただし、これは物理メモリーに対する
要求の競合状況に依存します。
dbc_min_pct と dbc_max_pct の両方を同じ値に設定することで、正確にそのパーセンテージの物理メモリーを使用し続ける固定サイズの
バッファーキャッシュをカーネルが作成することが可能です。
この調整パラメータの変更を行う対象ユーザー
dbc_max_pct で指定されるキャッシュサイズの最大値をデフォルト値から変更する必要はほとんどありません。
しかし、例外的に大きな、あるいは、小さな物理メモリーを搭載したシステムや、ファイルデータのために
ディスク I/O を使用するシステムプロセスが例外的に多い、あるいは、少ないシステムでは、このパラメータを
変更する必要が生じる場合があります。
変更に関する制限事項
これは動的なパラメータなので、値を変更すると実行しているシステムに直ちに有効になります。
この調整パラメータの値を大きくする場合
システムでファイルデータを扱う多数のプロセスが起動している場合。
この調整パラメータの値を大きくした場合の影響
システムがより多くの物理ページを要求し、バッファーキャッシュを増やそうとすると、メモリー使用量が増加します。
この調整パラメータの値を小さくする場合
要求の競合状況によりますが、大量のメモリーがファイルシステムの
I/O キャッシング以外に 使用されている場合。
この調整パラメータの値を小さくした場合の影響
現在バッファーキャッシュが使用しているメモリよりも小さい値を指定すると、バッファーキャッシュは直ちに
上回った分の物理ページをシステムに開放し、他の目的に利用できるようにします。
ファイルデータを扱う多数のプロセスが起動しているシステムで dbc_max_pct を低すぎる値に設定すると、バッファーキャッシュへの要求が膨れ上がり、その結果、システムの
パフォーマンスが低下することがあります。こうした現象は、 dbc_min_pct と dbc_max_pct が同じ値に設定された固定サイズのバッファーサイズを使用しているときにも起こりえます。
同時に変更する必要がある他の調整パラメータ
dbc_min_pct の値は dbc_max_pct の値より大きくならないように指定しなければならず、パラメータの設定時にはカーネルによって
チェックされます。
警告
HP-UX のカーネル調整パラメータはすべて、リリースごとに異なります。
このパラメータは、HP-UX の今後のリリースにおいて、削除されたり機能が変更される可能性があります。
前の HP-UX リリースに含まれていた静的なバッファーキャッシュに関連する調整パラメータは
削除されました。固定サイズのバッファーキャッシュを使用する際は、 dbc_min_pct と dbc_max_pct に同じ値を設定する方法を推奨します。
HP 社または他のベンダーのカーネルソフトウェアをインストールすると、
カーネル調整パラメータが変更されることがあり、その場合、 インストール後に、カーネル調整パラメータがデフォルト値でも推奨値でも
ない値に設定されていることがあります。 カーネル調整パラメータの値への影響については、
インストールするカーネルソフトウェアのドキュメントを参照してください。
工場インストールされたカーネルソフトウェアについては、 http://docs.hp.com/ja の 『『HP-UX
リリースノート』』 を参照してください。
著者
dbc_max_pct は、HP で開発されました。
参照
kctune(1M)、sam(1M)、gettune(2)、settune(2)、dbc_min_pct(5)