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Serviceguard の管理 > 第1章 Serviceguard の概要

Serviceguard について

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Serviceguard を使って、HP 9000 サーバーや HP Integrity サーバー (混在可) の高可用性 (ハイアベイラビリティ) クラスタを作成できます (詳細と制限事項については使用しているバージョンのリリースノートを参照)。

高可用性コンピュータシステムにより、ハードウェアやソフトウェアの障害が発生した場合も、アプリケーションサービスを続行できます。高可用性システムは、ソフトウェア障害だけでなく、システム演算処理装置 (SPU)、ディスク、またはローカルエリアネットワーク (LAN) といった構成要素の障害からもユーザーを守ります。ある構成要素に障害が発生した場合、代理の構成要素がその処理を引き継ぎます。Serviceguard と他の高可用性サブシステムは、このような構成要素間の移動を調整します。

Serviceguard クラスタとは、十分な冗長性を持つソフトウェアとハードウェアを備えた HP 9000 サーバーや HP Integrity サーバー (混在可、ノードと呼ばれる) をネットワーク上で 1 つのグループにまとめたもので、単一点障害が発生してもサービスが中断することはありません。 アプリケーションサービス (個々の HP-UX プロセス) は、パッケージとしてグループにまとめられています。 サービス障害、ノード障害、ネットワーク障害、またはその他のリソース障害が発生した場合、Serviceguard は、パッケージの制御をクラスタ内の別のノードへ自動的に移行するので、サービスの中断が最小限に抑えられます。

パッケージは、アプリケーションサービス (個々の HP-UX プロセス) を 1 つにまとめたものです。フェイルオーバーパッケージ、システムマルチノードパッケージ、マルチノードパッケージの 3 種類があります。

  • 通常の高可用性パッケージは、フェイルオーバーパッケージです。通常クラスタ内の複数のノードで構成されますが、同時には 1 つのノードだけで実行されます。パッケージが動作しているノードで、サービス、ノード、ネットワーク、その他のパッケージリソースで障害が発生すると、Serviceguard はパッケージの制御を別のクラスタノードに自動的に移行して、最小限の中断でサービスが継続できるようにします。

  • 同時に複数のクラスタノードで動作して、フェイルオーバーしないパッケージもあります。システムマルチノードパッケージマルチノードパッケージです。たとえば、Symantec 社の Veritas Cluster Volume Manager と Veritas Cluster File System 用に当社が提供するパッケージがその例です (これらをサポートしている HP-UX のリリースについては、「Symantec 社の Veritas CFS と CVM」を参照してください)。

    システムマルチノードパッケージはクラスタ内でアクティブなすべてのノードで動作する必要があります。1 台のアクティブノードでパッケージの障害が発生すると、そのノードは停止します。システムマルチノードパッケージは、当社が提供するアプリケーションでのみサポートされます。

    マルチノードパッケージは 1 つ以上のクラスタノードで動作するように構成できます。マルチノードパッケージは構成されているノードのいずれかで動作していれば UP であると見なされます。

図 1-1 「代表的なクラスタ構成」では、ノード 1 (2 つの SPU の一方) はフェイルオーバーパッケージ A を実行していて、ノード 2 はパッケージ B を実行しています。各パッケージは、それぞれ関連するディスクのグループを持ち、これらのディスクグループは、パッケージのアプリケーションが必要とするデータとそのデータのミラーコピーを持っています。この図では、この 2 つのノードは共に、2 つのミラー化ディスクグループに物理的に接続されています。しかしこの例では、ディスクグループのデータには一度に 1 つのノードしかアクセスできません。図では、ノード 1 は上側の 2 つのディスクへの排他的アクセス権を持ち (実線)、ノード 2 は上側のディスクへ接続されているがアクセス権は持っていないことが示されています (点線)。同様に、ノード 2 は下側の 2 つのディスクへの排他的アクセス権を持ち (実線)、ノード 1 は下側のディスクへ接続されているがアクセス権は持っていないことが示されています (点線)。

ディスク障害が発生した場合でも、データのミラーコピーにより冗長性が確保されます。 さらに、ノード 1 とノード 2 に接続されているディスクには、合計 4 つのデータバスを使用できます。この構成では、各パッケージが個別のバスを使用しているので、最大の冗長性と入出力性能が得られます。

またネットワークハードウェアの接続により、各ノードに冗長 LAN インタフェースが提供されます。 Serviceguard は TCP/IP ネットワークサービスを使って、クラスタ内のノード間で信頼性の高いデータ通信を実現します。データ通信には、ハートビートメッセージ (クラスタ運用の根幹をなす、動作中のノードからの信号) の送信も含まれます。上記以外の種類のノード間通信には、TCP/IP サービスも使用されます。(ハートビートの詳細については、第3章 「Serviceguard のソフトウェア構成要素」を参照してください。)

フェイルオーバー

Serviceguard クラスタ内で動作しているホストシステムを、アクティブノードと呼びます。完全に稼働した状態の Serviceguard クラスタは通常、すべてのアクティブノードのクラスタの構成要素の状態を監視しています。

大部分の Serviceguard パッケージは、フェイルオーバーパッケージです。フェイルオーバーパッケージを構成する際に、一次ノード (最初にパッケージを起動するノード) と、1 つまたは複数の引き継ぎノード (パッケージを実行できるノード) を指定します。

図 1-2 「フェイルオーバー後の代表的なクラスタ」は、フェイルオーバーの状況で行われる動作を示しています。

図 1-2 フェイルオーバー後の代表的なクラスタ

フェイルオーバー後の代表的なクラスタ

制御を移行した後、引き継ぎノードが動作している間は通常、フェイルオーバーパッケージは引き継ぎノード上にあります。ただし必要に応じて、一次ノードがオンラインに復帰した時点で直ちにパッケージを一次ノードに戻すよう構成できます。また、時期を見計らって手動で一次ノードに制御を戻すこともできます。

図 1-2 「フェイルオーバー後の代表的なクラスタ」では示していませんが、クラスタへの電源の接続も重要です。クラスタからすべての単一点障害を取り除くには、ノード、ディスク、ミラー化ディスクの障害回避に必要な数だけ、個別の電源系統を用意することが必要です。また、各電源系統は無停電電源装置 (UPS) で保護することが必要です。詳しくは、第4章 「HA クラスタのプランニングと文書化」「電源のプランニング」 の項を参照してください。

Serviceguard は、以下のような、HP 社製の他のハイアベイラビリティ製品と連動するように設計されています。

  • Mirrordisk/UX や Veritas Volume Manager。ディスクに冗長性を持たせることにより、ディスクサブシステムの単一点障害を取り除きます。

  • Event Monitoring Service (EMS)。Serviceguard が直接処理できない障害の監視や検出を行います。

  • さまざまな RAID レベルでデータを保護するディスクアレイ。

  • HP PowerTrust など、HP 社がサポートする UPS。電源故障に関連する障害を取り除きます。

最高レベルの高可用性を実現するために、これらの製品を Serviceguard と併用することをお勧めします。

Symantec 社の Veritas CFS と CVM

Veritas Cluster File System (CFS) と Cluster Volume Manager (CVM) は、HP-UX のいくつかのリリースでサポートされていますが、現行のすべてのリリースでサポートされているわけではありません。最新情報については、お使いのバージョンに対応する Serviceguard の最新のリリースノートを参照してください (http://docs.hp.com/ja -> [ハイ アベイラビリティ] -> [Serviceguard] から入手可能です)。

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