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Serviceguard の管理 > 第3章 Serviceguard のソフトウェア構成要素データ記憶領域用のボリュームマネージャ |
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ボリュームマネージャは、記憶領域グループという、ディスク記憶領域の単位を作成するツールです。記憶領域グループには、単一のシステム上およびハイアベイラビリティクラスタ内で使用する論理ボリュームが収められます。Serviceguard クラスタでは、記憶領域グループはパッケージ制御スクリプトによって起動されます。 Serviceguard では、2 種類の共有データ記憶領域がサポートされています。1 つはミラー化個別ディスクで、JBOD (just a bunch of disk: ディスクの集まり) とも呼ばれます。もう 1 つは外部ディスクアレイで、ハードウェアで冗長性のある記憶領域を構成します。ディスクアレイでは、2 種類のミラーリング、RAID1 と RAID5 を使用できます。この 2 種類の記憶方式の違いを次に示します。
HP-UX 11i v2 までは、デバイスファイルの命名規則として、ハードウェアパスがコード化されたものを使っていました。たとえば、/dev/dsk/c3t15d0 という名前のデバイスファイルは、SCSI コントローラ インスタンス 3、SCSI ターゲット 15、SCSI LUN 0 を示します。HP-UX 11i v3 では、柔軟なアドレッシングと呼ばれる、デバイスファイルの新しい命名規則が採用されています (一貫性のある LUN バインディングとも呼びます)。 柔軟なアドレッシングの命名規則の下では、ハードウェアパス名は記憶装置の名前にコード化されません。各デバイスファイル名には、/dev/[r]disk/disk3 のように、一意のインスタンス番号が付与されます。この方法では、ハードウェアパスが変わっても、名前を変更する必要がありません。 柔軟なアドレッシングは、新たにインストールした HP-UX 11i v3 ではデフォルトですが、I/O サブシステムは、HP-UX 11i v3 より前の命名規則も認識します。そのため、 HP-UX 11i v3 にアップグレードしても、柔軟なアドレッシングに変換する必要はありません。ただし、その利点について十分に検討することをお勧めします。 システムを柔軟なアドレッシングに移行する手順については、http://docs.hp.com にあるホワイトペーパー『 LVM Migration from Legacy to Agile Naming Mode』 を参照してください。
柔軟なアドレッシングについての詳細は、http://docs.hp.com/ja (日本語版) または http://docs.hp.com (英語版) にある以下のドキュメントを参照してください。
HP-UX 11i v3 の intro(7) のマンページと、本書の「マルチパスについて」も参照してください。 図 3-20 「共有記憶装置内の物理ディスク」に、HA 記憶領域ラックを使ったミラー化記憶領域の例を示します。この例では、ノード 1 とノード 2 はパラレル構成でケーブル接続され、それぞれ 2 つの共有記憶装置への冗長パスがあります。2 つのノードそれぞれに、ルートファイルシステムやスワップなどに使われる内部ディスク (非共有) も 2 つあります。各共有記憶装置にはディスクが 3 つあります。2 つの記憶装置のうちの 1 つにある 3 つのディスクのデバイスファイル名は、 c0t0d0、c0t1d0、c0t2d0 です。もう一方の記憶装置のデバイスファイル名は、c1t0d0、c1t1d0、c1t2d0 です。
図 3-21 「ミラー化された物理ディスク」に、マルチディスクミラー構成として組み合わされている個別ディスクを示します。 図 3-22 「ボリュームグループとして構成されている複数デバイス」に、LVM ボリュームグループとして構成されているミラー (図中では、 /dev/vgpkgA と /dev/vgpkgB) を示します。このボリュームグループは、Serviceguard パッケージが高可用性アプリケーション用に起動します。 図 3-23 「LUN として組み合わされている物理ディスク」に、ディスクアレイ上に構成されている記憶領域の例を示します。物理ディスクは、アレイユーティリティプログラムにより、オペレーティングシステムから参照可能な論理ユニット (LUN) として構成されます。
図 3-24 「LUN へのマルチパス」に、データへの冗長パスを提供するマルチパス (リンク) が構成されている LUN を示します。
最後に、ボリュームグループとして構成されているマルチパスを図 3-25 「ボリュームグループのマルチパス」に示します。 Serviceguard では、データ記憶領域用に、次のボリュームマネージャのいずれかを選択できます。
これらのボリュームマネージャを使用してクラスタの記憶領域を構成する方法については、第 5 章と第 6 章の各項で説明します。この項の残りの部分では、利用可能なこれらのボリュームマネージャの相違点や、個々のクラスタ環境で適切な選択を行うための情報を説明します。
Logical Volume Manager (LVM) は、HP-UX のデフォルトの記憶領域管理製品です。オペレーティングシステムに含まれているため、LVM はどのクラスタノードでも利用できます。LVM は、Mirrordisk/UX の使用をサポートしています。Mirrordisk/UX は、最大 2 つのミラーがあるディスクミラーリング (全部でデータのコピーが 3 つ存在する) を可能とする追加製品です。 現在、HP-UX ルートディスクは LVM ボリュームグループとして構成できます。(この場合、HP-UX ルートディスクは、Veritas ルートディスクグループの rootdg とは異なります。このため、Veritas Volume Manager3.5 製品を使用するノード上に、HP-UX のルートディスクとは別に rootdg を構成しなければなりません。Veritas Volume Manager 4.1 以降では、rootdg は不要になりました。) また、Serviceguard クラスタロックディスクも、LVM ボリュームグループ内に構成されているディスクを使用して構成されます。 LVM は引き続き、HP-UX 単一システムと、Serviceguard クラスタでサポートされます。 Base Veritas Volume Manager for HP-UX (Base-VXVM) は、追加料金なしで HP-UX 11i に用意されています。この製品には、VEA と呼ばれる Java ベースの GUI を含む、基本的なボリューム管理機能があります。Serviceguard 用のクラスタ記憶領域は、Base-VXVM だけでも構成できます。ただし、利用できる機能は一部だけとなります。 アドオン製品である Veritas Volume Manager for HP-UX には、基本のボリューム管理に加え、ボリューム管理の拡張機能がすべて備わっています。この機能には、ミラーリング、アクティブ/アクティブ記憶装置の動的マルチパス、ホット再配置などがあります。 VxVM は次のようなクラスタで使用できます。
クラスタがアップ状態であってもなくても、VxVM を使用すると、ディスクグループを任意のノード上に作成できます。その後ユーザーは各ノードに行き、ディスクグループをインポートしてみて、ディスクグループが正しいか確認する必要があります。VxVM を使用するとディスクグループの共有に CVM よりも余分な手順 (「Veritas Cluster Volume Manager (CVM)」を参照) が必要になりますが、どのノードからでもディスクグループを作成できます。
Volume Manager (VxVM) の代わりに、Veritas Cluster Volume Manager (CVM) でクラスタ記憶領域の構成することができます。Serviceguard がインストールされている場合、Base-VxVM でも基本的なクラスタ機能を利用できますが、ソフトウェアミラーリングや、動的マルチパス (アクティブ/アクティブ記憶装置用)、追加ライセンスが必要なその他の機能は利用できません。 VxVM は最大で 16 ノード、CVM は最大で 8 ノードをサポートします。CFS 5.0 も、最大で 8 ノードをサポートします。それ以前のバージョンの CFS は、最大 4 ノードをサポートします。 VxVM Full Product と CVM は、クラスタ用に設計された、VxVM ボリュームマネージャの拡張バージョンです。CVM アドオン製品を Veritas Volume Manager と共にインストールすると、クラスタ環境における拡張 VxVM の大部分の機能を利用できます。CVM はクラスタに完全に対応しており、クラスタメンバシップについての情報を、Serviceguard から直接取得します。 クラスタの情報は、クラスタ内のすべてのノードで動作する、特殊なシステムマルチノードパッケージを通して渡されます。VxVM ディスクグループを CVM 用に構成するためには、クラスタが起動され、このパッケージを実行していなければなりません。ディスクグループは、CVM のマスターノードから作成する必要があります。Veritas CVM バージョン 3.5 用のパッケージは VxVM-CVM-pkg で、CVM バージョン 4.1 以降用のパッケージは SG-CFS-pkg です。 CVM では、同時に 1 つのノード上でのみ記憶領域を操作するか、1 つのノード上で書き込み操作を行うと同時に別のノード上で読み取り操作を行う (たとえば、バックアップを行う) ことができます。CVM は、クラスタでのミラーリングおよび動的マルチパス (DMP) の機能をすべて提供します。 CVM は、Oracle Real Application Cluster (RAC) などの、読み書きアクセスの競合を管理できるアプリケーションによる、複数のノードからの記憶領域への読み書きアクセスをサポートします。 Serviceguard では、CVM 4.1 以降を Veritas Cluster File System (CFS) と共に使うことができます。HP Serviceguard Storage Management Suite バンドルのいくつかには、CVM と CFS の両方を有効にする機能が含まれています。 CVM は次のようなクラスタで使用できます。
ハートビートの構成方法は、CVM 3.5 と 4.1 以降のどちらを使っているかで異なります。「冗長ハートビートサブネットが必要」を参照してください。 共有記憶装置は、ノードがその記憶装置のデータをアクセスするかどうかにかかわらず、クラスタ内のすべてのノードに接続されていなければなりません。 システムマルチノードパッケージの制御スクリプトが CVM を起動する際に、すべての共有ディスクグループ (DG) がインポートされます。DG の数、ノードの数、およびこれらの構成内容 (ディスク数やボリューム数など) によっては、この処理にしばらくかかります (このパッケージの現在のタイムアウト値は 3 分ですが、大規模な構成では、この値より長くしなければならないこともあります)。フェイルオーバーしたパッケージのうち CVM DG を使用しているものは、システムマルチノードパッケージが立ちあがるまで起動されません。この遅延は、パッケージのフェイルオーバー時間には影響しません。この遅延は、クラスタの起動時に一度だけ発生するオーバーヘッドです。 CVM のディスクグループが、CVM マスターノードという 1 つのクラスタ上に作成されます。CVM は、各ノードが各ディスクを参照できるかチェックし、不正な DG が作成されないようにします。 クラスタノードを接続するすべてのサブネットを、ハートビートネットワークとして構成することをお勧めします。このように構成すると、追加費用なしで、複数障害に対する保護が強化されるためです。 ハートビートの構成方法は、CVM 3.5 と 4.1 以降のどちらを使っているかで異なります。冗長性は以下の方法で実現することができます。 1) 二重の(複数の)ハートビートネットワーク 2) 待機LANカードを使った単一のハートビートネットワーク 3) APAを使った単一のハートビートネットワーク CVM 3.5 では、2 と 3 の方法だけがサポートされます。CVM 4.1 以降では、1 と 2 の方法が最低限の推奨構成です。 次の表に、各ボリュームマネージャの長所と短所をまとめます。 表 3-5 Serviceguard でのボリュームマネージャの長所と短所
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