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Serviceguard の管理 > 第8章 クラスタのトラブルシューティング

トラブルシューティングの手掛かり

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次の項では、動作中のシステム状態を確認し、クラスタのステータスデータ、ログファイル、構成ファイルを調査することによりトラブルシューティングを行う方法について、以下の項目を説明します。

  • パッケージ IP アドレスの確認

  • システムログファイルの確認

  • 構成ファイルの確認

  • パッケージ制御スクリプトの確認

  • cmquerycl cmcheckconf の使用

  • cmscancl cmviewcl の使用

  • LAN 構成の確認

注記: クラスタのステータスとクラスタオブジェクトのプロパティを参照するための方法としては、Serviceguard Manager を使うと便利です。System Management Homepage (SMH) から、トラブルシューティングを行うクラスタを選択します。

パッケージ IP アドレスの確認

netstat -in コマンドを使用すると、LAN の構成を確認できます。ノード ftsys10 の停止後に ftsys9 でこのコマンドを実行すると、パッケージ IP アドレスが一次 LAN の IP アドレスと共に ftsys9 の lan0 に割り当てられていることがわかります。

ftsys9>netstat -in

IPv4:
Name      Mtu  Network     Address        Ipkts   Ierrs Opkts   Oerrs Coll
ni0#      0    none        none           0       0     0       0     0 
ni1*      0    none        none           0       0     0       0     0 
lo0       4608 127         127.0.0.1      10114   0     10      0     0
lan0      1500 15.13.168   15.13.171.14   959269  0     33069   0     0 
lan0:1    1500 15.13.168   15.13.171.23   959269  0     33069   0     0 
lan0:2    1500 15.13.168   15.13.171.20   959269  0     33069   0     0 
lan1*     1500 none        none           418623  0     55822   0     0 
IPv6:
Name         Mtu Address/Prefix                                 Ipkts    Opkts
lan1*        1500 none                                               0        0
lo0          4136 ::1/128                                        10690    10690

システムログファイルの確認

クラスタマネージャとパッケージマネージャからのメッセージは、システムログファイルに書き込まれます。ログファイルはデフォルトでは/var/adm/syslog/syslog.log に保管されます。 また、パッケージ関係のメッセージはパッケージログファイルに記録されます。パッケージログファイルは、デフォルトではパッケージのディレクトリに格納されます。vi などのテキストエディターや more コマンドを使用すると、ログファイルに記録されているクラスタの履歴を確認できます。

クラスタの問題のトラブルシューティングを行う場合には、ノードの syslog.log ファイルを参考にしてください。

ログファイルには、以下の情報が記録されています。

  • 実行されたコマンドとその出力

  • クラスタの主要なイベント (エラーが発生した場合、または発生しない場合)

  • クラスタのステータス情報

注記: Serviceguard の他にも、HP-UX 上で実行される多くの製品が、メッセージの保存に syslog.log ファイルを使用しています。システムログの使用の詳細については、『HP-UX システム管理者ガイド』を参照してください。

システムログのエントリーの例

ファイル /var/adm/syslog/syslog.log から抜粋した以下のエントリーは、pkg5_run スクリプトの問題により実行できなかったパッケージを示しています。詳細は pkg5_run.log に記録されています。

Dec 14 14:33:48 star04 cmcld[2048]: Starting cluster management protocols.
Dec 14 14:33:48 star04 cmcld[2048]: Attempting to form a new cluster
Dec 14 14:33:53 star04 cmcld[2048]: 3 nodes have formed a new cluster
Dec 14 14:33:53 star04 cmcld[2048]: The new active cluster membership is:
    star04 , star05, star06
Dec 14 17:33:53 star04 cmlvmd[2049]: Clvmd initialized successfully.
Dec 14 14:34:44 star04 CM-CMD[2054]: cmrunpkg -v pkg5
Dec 14 14:34:44 star04 cmcld[2048]: Request from node star04 to start
    package pkg5 on node star04.
Dec 14 14:34:44 star04 cmcld[2048]: Executing '/etc/cmcluster/pkg5/pkg5_run
    start' for package pkg5.
Dec 14 14:34:45 star04 LVM[2066]: vgchange -a n /dev/vg02
Dec 14 14:34:45 star04 cmcld[2048]: Package pkg5 run script exited with
    NO_RESTART.
Dec 14 14:34:45 star04 cmcld[2048]: Examine the file
    /etc/cmcluster/pkg5/pkg5_run.log for more details.

次のエントリーは、パッケージが正常に起動された例です。

Dec 14 14:39:27 star04 CM-CMD[2096]: cmruncl
Dec 14 14:39:27 star04 cmcld[2098]: Starting cluster management protocols.
Dec 14 14:39:27 star04 cmcld[2098]: Attempting to form a new cluster
Dec 14 14:39:27 star04 cmclconfd[2097]: Command execution message
Dec 14 14:39:33 star04 cmcld[2098]: 3 nodes have formed a new cluster
Dec 14 14:39:33 star04 cmcld[2098]: The new active cluster membership is:
    star04, star05, star06
Dec 14 17:39:33 star04 cmlvmd[2099]: Clvmd initialized successfully.
Dec 14 14:39:34 star04 cmcld[2098]: Executing '/etc/cmcluster/pkg4/pkg4_run
    start' for package pkg4.
Dec 14 14:39:34 star04 LVM[2107]: vgchange /dev/vg01
Dec 14 14:39:35 star04 CM-pkg4[2124]: cmmodnet -a -i 15.13.168.0 15.13.168.4
Dec 14 14:39:36 star04 CM-pkg4[2127]: cmrunserv Service4 /vg01/MyPing 127.0.0.1
    >>/dev/null
Dec 14 14:39:36 star04 cmcld[2098]: Started package pkg4 on node star04.

オブジェクトマネージャログファイルの確認

Serviceguard のオブジェクトマネージャデーモン cmomd は、/var/opt/cmom/cmomd.log ファイルにメッセージを記録します。次のように、cmreadlog コマンドを使用してこのメッセージを確認できます。

cmreadlog /var/opt/cmom/cmomd.log

cmomd からのメッセージには、オブジェクトマネージャにデータ (データタイプ、タイムスタンプ等) を要求したプロセスに関する情報も含んでいます。

Serviceguard Manager ログファイルの確認

System Management Homepage (SMH) から、[Tools] をクリックし、[Serviceguard Manager] を選択した後、目的のクラスタを選択して、[表示] -> [操作ログ] を選択します。

システムマルチノードパッケージファイルの確認

Veritas Cluster Volume Manager (HP-UX のいくつかのバージョンでサポートされています) を使っていてクラスタの起動時に問題が発生した場合には、システムマルチノードパッケージのログファイルを確認してください。Cluster Volume Manager (CVM) 3.5 の場合には、このファイルは VxVM-CVM-pkg.log です。CVM 4.1 以降の場合には、このファイルは SG-CFS-pkg.log です。

構成ファイルの確認

以下の ASCII 形式の構成ファイルを確認します。

  • クラスタ構成ファイル

  • パッケージ構成ファイル

構成ワークシートを参照して、ファイルの内容に記述もれや誤りがないことを確かめます。

パッケージ制御スクリプトの確認

パッケージを実行するノードには必ずパッケージ制御スクリプトが存在し、そのスクリプトファイルがすべてのノードで同一であることを確認してください。また、スクリプトがすべてのノードで実行可能であることを確認してください。さらに制御スクリプト名がパッケージ構成ファイルに存在すること、パッケージ構成ファイルで指定されたすべてのサービスがパッケージ制御スクリプトに存在することも確認してください。

各々のパッケージの起動と停止の情報は、パッケージの制御スクリプトログにあります。このログには、パッケージ制御スクリプトの実行の履歴が記録されています。このログはデフォルトでは/etc/cmcluster/package_name/control_script.log に記録されますが、パッケージ構成ファイルの SCRIPT_LOG_FILE パラメータを使って異なるファイルを指定することもできます。このログには、すべてのパッケージの実行と停止が記録されています。パッケージごとに別々の実行/停止スクリプトを記述した場合は、スクリプトごとにログが作成されます。

cmcheckconf コマンドの使用

構成の確認に使用する cmcheckconf は、クラスタのトラブルシューティングにも使用できます。

次の例では、2 つのコマンドを使用して、ftsys9 ftsys10 での既存のクラスタの構成を確認しています。

cmquerycl -v -C /etc/cmcluster/verify.ascii -n ftsys9 -n ftsys10
cmcheckconf -v -C /etc/cmcluster/verify.ascii

cmcheckconf コマンドでは以下の内容が確認されます。

  • ネットワークのアドレスと接続

  • クラスタロックディスクとの接続性

  • 次の内容に関するクラスタとパッケージの構成パラメータの有効性

    • 名前の一意性

    • スクリプトの存在とパーミッション

cmcheckconf コマンドでは以下の内容は確認されません。

  • 電源系統の正しい設定

  • パッケージ構成スクリプトの正当性

cmscancl コマンドの使用

cmscancl コマンドを実行すると、クラスタ内の全ノードに関する情報がレポート形式で表示されるので、IP アドレスやサブネット、ディスクの物理ボリューム名など、各ノードに固有の情報を確かめることができます。cmscancl コマンドを実行すると、実際には全ノードに対して複数の HP-UX コマンドが実行され、その出力が集められて、cmscancl コマンドを実行しているノード上にレポートとして表示されます。

cmscancl コマンドを実行するには、クラスタノードのルートユーザーの .rhosts ファイルを、正しくコマンドが動作するように設定しておく必要があります。設定していない場合には、このコマンドは、すべてのクラスタノードではなく、ローカルノードだけの情報を収集します。

cmsancl コマンドを実行すると、表 8-1 「cmscancl コマンドにより表示される構成データ」に示す構成データがノードごとに表示されます。

表 8-1 cmscancl コマンドにより表示される構成データ

データの内容

データの収集源

LAN デバイスの構成とステータス

lanscan コマンド

ネットワークのステータスとインタフェース

netstat コマンド

ファイルシステム

mount コマンド

LVM 構成

/etc/lvmtab ファイル

LVM 物理ボリュームグループデータ

/etc/lvmpvg ファイル

全リンクのリンクレベルの接続性

linkloop コマンド

バイナリ構成ファイル

cmviewconf コマンド

 

cmviewconf コマンドの使用

cmviewconf コマンドを使用すると、クラスタが稼働していないときでも、クラスタのバイナリ構成ファイルの内容をチェックできます。コマンドを実行すると、コマンドを実行したノード上にバイナリ構成ファイルの内容が表示されます。

LAN 構成の確認

以下のネットワークコマンドを使用して、問題を診断できます。

  • netstat -in - LAN 構成を調べます。このコマンドにより、各 LAN インタフェースカードに割り当てられたすべての IP アドレスのリストを取得できます。

  • lanscan - LAN 構成を調べます。このコマンドにより、ノード上の全 LAN インタフェースカードの MAC アドレスとステータスのリストを取得できます。

  • arp -a - arp テーブルを調べます。

  • landiag - LAN カードを表示、診断、およびリセットします。

  • linkloop - MAC アドレスレベルでの LAN カード間の通信を確認します。たとえば、以下のように入力します。

    linkloop -i4 0x08000993AB72

    すると、以下のようなメッセージが表示されます。

    Link Connectivity to LAN station: 0x08000993AB72  OK
  • cmscancl - 一次 LAN と待機 LAN が同じブリッジネットにあることを確認できます。

  • cmviewcl -v - 一次 LAN と待機 LAN のステータスを表示できます。

上記のコマンドを全ノードで使用してください。

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